ガンマ線バーストの即時観測に成功!

 2023年7月23日20時42分(日本時間)に、ガンマ線バースト(GRB)が発生しました。石垣島天文台では東京工業大学 谷津研究室と連携したGRBアラートシステムを構築しており、発生から3193秒後に観測を開始し、むりかぶし望遠鏡に搭載されているMITSuME(Multicolor Imaging Telescopes for Survey and Monstrous Explosions)3色同時撮像カメラを使った残光の検出に成功しました。

MITSuME3色同時撮像カメラで撮影したガンマ線バースト(GRB)の残光(Rcバンドの画像)。左下は天体周辺の約1分角四方の切出し画像。赤い丸が今回検出された残光。左上は参考として、GRB発生前のシュミット望遠鏡による観測の、約1分角四方の切出し画像(Credit: ESO/Digitized Sky Survey 2)。



 この検出は、NASAが運営するGamma-ray Coordinates Network(GCN) Circularという速報サイトに報告されました。
 GCN:https://gcn.nasa.gov/circulars/34295 (ウェブサイトは英語になります)

 むりかぶし望遠鏡は、2022年6月に落雷の影響により運用を一時的に停止していましたが、2023年3月の復旧後、広報普及・教育・科学研究を目的とした運用を継続しています。この観測は一般の方向けの天体観望会の直後に行われました。貴重な科学観測へのご理解、ご協力をいただいた見学者の皆様に感謝します。